「ダムカレー」というものをご存知だろうか。ダムのカタチをカレーで再現したもので、ダムに貯まった水をカレーのルーで、堤をお米で表している。テレビで取り上げられたこともあるから、何かしらで見たことがあるかもしれない。
さて、そこで、今回のタイトルだ。「砂防えん堤カレー」。つまりただのダムではなく「砂防ダム」(これを「砂防えん堤」という)をカレーにしてみよう!と長建ヤングマンは思い立った。
え、写真の砂防えん堤カレーはルーが貯まらずに流れてしまっているって?
ノーノ―、これこそが砂防えん堤なのである。……というのも、通常のダムと違い、下流域を土砂から守ることを目的とする。つまり「水を貯める」のではなくて「土砂を止める」のが役割だ。だから、むしろ水は貯めずに流してしまったほうがいい。
よく見てほしい。お米でつくった「えん堤」の中央に縦の隙間があるのに気付くはずだ――。そう、この隙間から水(この場合はルー)だけを流して、土砂や流木(この場合はカレーの具)をせき止めている! この、水だけを流す隙間を「スリット」という。
ちなみに、土砂をせき止めて水は流す砂防えん堤なので、今回つくったスリット型以外にも、格子型だったりネット型だったりとさまざまな形がある。長野県にはさまざまな形の砂防えん堤があるので、ぜひ気にして見てみてほしい。
更新日:2017.10.06 Fri