長建ヤングマン 長野県の暮らしを支え、守る建設のヒーローたち

「相撲取りでなければ、
建設の仕事をしようと思っていました」

御嶽海 久司さん(大相撲力士)

御嶽海 久司さん
大相撲力士
御嶽海 久司さん 24歳
1992年12月25日、長野県木曽郡上松町出身。出羽海部屋所属。得意技は、突き・押し。東洋大学在学中に個人タイトル15冠。4年時は学生横綱とアマチュア横綱に。その後、出羽海部屋に入門し、初土俵は「平成27年三月場所」。同年「七月場所」で新十両、「十一月場所」で新入幕し、「平成28年十一月場所」で新小結となった。長野県出身の新小結は84年ぶり。

長野県出身の御嶽海関。飛ぶ鳥を落とす勢いの大相撲力士だが、お父さんが建設の仕事をしているというのはご存知だろうか? だから、御嶽海関も社会に出たら建設の道に進むつもりだったそうだ。実際、学生時代には地元の木曽にある建設会社で研修を受け、フォークリフトや溶接の資格も持っている(!)というから驚きだ。2016年の秋、編集部がインタビューしたものを紹介しよう。

大学時代に、地元・木曽の建設企業で研修を受けたという御嶽海関。さっそく「建設業」についてのイメージを聞くと、御嶽海関はこう答えてくれた。「建設の仕事がなければ橋が架からないし、道が通らない。なければ困るものをつくっているわけですから、建設業は誇りのある仕事です。自分も相撲取りでなければ、建設の仕事をしようと思っていました」

建設の仕事を目指していたとは!と驚く編集部に「しかも『あそこの橋は自分がつくった』『あの法面(のりめん)は自分がつくった』といって子どもに自慢できる仕事なんて滅多にないですよ。自慢できるものを世の中に残せるのはすごいことです」と言葉を続ける御嶽海関。

いやぁ、確かにそのとおりですね! そういえば、御嶽海関も2016年に長野県出身者としては84年ぶりとなる新三役になった。つまり相撲の記録とファンの記憶両方にその名を残したわけだ。そう話したら「確かにその点で共通していますね」と頷いた。そして「相撲も建設業も、若いときは大変かもしれないけど、後になって誇れるものです」という。

さすが、大学卒業後に建設の仕事に就くことを考えていただけある。最後に、若い子たちへのメッセージをお願いすると、御嶽海関は真剣に考えてから、こう口にした――。「中高生の頃には夢をまだ持てない人も多いと思います。でも、夢はまだなくてもいい。色々なことを体験して、これをやりたいとか、あれをやってみたいとか、そこからスタートすればいいんです。建設の仕事もそう。一度体験してみて、すごさに触れてほしい。やってみればきっと印象が変わりますよ」

(若者向け建設PR誌『LIFE』より)

 

更新日:2017.05.31 Wed

Menu