今回は少し真面目な話をしよう。5月19日の早朝、飯山市照岡の井出川流域で山腹崩落が発生したのをおぼえているだろうか? 長さ約500m、幅約150m、深さ8mにわたり、崩落土量は60万立方mに及んだ崩落だ。この影響で、数日にわたって土石流が複数回発生した。
おそろしい災害だったが、この土石流による人的被害・孤立集落は実はともにゼロ。専門家でも「珍しい」という複数回にわたる土石流が発生しながら、人的被害を出すことなく災害を食い止めたのは、桑名川砂防えん堤だった――。つまり、これは建設の仕事が、僕らの生活を守った事例だ。
動画は飯山市と長野県建設部砂防課から提供された、22日の土石流の光景。すごい大きさの土石流が発生しているのがわかるだろう。
動画の最後には、すでに数回の土石流によって砂や流木で一杯になった桑名川砂防えん堤が映る。これを「満砂」というんだけど、そこにこの土石流がやってくる……! が、少し「タプン」としたくらいで、えん堤の向こうに土砂を流すことなく、十分に勢いを減らしているのがわかるはずだ。
そしてこのえん堤以外でも、地元の建設業が山腹崩落が起きた早朝から応急対応に奔走した。下流の橋にひっかかった流木を除去したり、川から水があふれないように土のうを設置したり、災害が広がらないように調査をしたり。もちろん、ヤングマンたちも出動し、地域を守った。
こうした仕事は、建設にかかわるヤングマンたちの誇りでもある。
更新日:2017.06.13 Tue